今日のよろず話
【エアコンの仕組み その1】
2022-03-10
なぜ、夏エアコンで部屋を涼しくできるのか?
なぜ、冬エアコンで部屋を暖かくできるのか?
わかりやすく説明できる人は少ないと思います。
チャレンジしてみます。
《活用している基本原理》
1.熱(温度)は高い所から低い所に移る(運ばれる)。
例えば、20℃の室内に5℃のビールの入ったグラスをおけば、ビールは10℃くらいに
ぬるくなってしまいます。
また、冬、外気が0℃でも、それよりも低い-20℃のアイスクリームを持っていけば、
0℃の熱がアイスクリームに移り、アイスクリームは溶けてしまいます。
2.打ち水の原理
夏、ひしゃくで地面に水を撒けば、蒸発する時周囲から熱を奪っていくらか涼しくなります。
「気化熱」といい、蒸発するとき熱を奪っていきます。
エアコンに使われている「冷媒」にも、この「気化熱(蒸発熱)」が関係しています。
3.空気の熱を運ぶ「冷媒」
エアコンの室内機と室外機をつなぐパイプの中では、「冷媒」と呼ばれるガスがぐるぐる回っています。
冷媒の役割は、空気の中にある「熱」を運ぶことです。
冷媒として使われているフロンは常温では気体ですが、圧力をかけると液体になり、圧力を下げるとまた
気体に戻ります。
「冷媒」にも「気化熱(蒸発熱)」の原理が働きます。
暖房時には、室外機で「液体→気体」となって外の空気の熱をもらいます。熱をもらった冷媒
は、室内機に移動して「気体→液体」となって熱を部屋の中に送ります。
冷房時には、その逆の動きをしています。冷房時、外にある室外機から熱い空気が出ていますが、それは
もともと、部屋にあった熱なのです。